この記事ではハウスメーカー選びの決め手をランキング形式で紹介し、一級建築士が解説していきます。
展示場見学や営業マンの話など、どれも良さそうで決められない!と迷ってしまった人に読んでほしい内容です。
SNSでも「決めた理由を教えてほしい」という人がとても多く、それだけ迷っているようです。ハウスメーカーの何が決め手になるのか知りたいというニーズにお答えします。
ハウスメーカー選びに失敗しないためのポイント5つも合わせて紹介します。
みんなどうやって決めたのか、ランキングを参考にあなたの決め手を見つけてくださいね!
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↓
- 資格:一級建築士
- 仕事:元ゼネコン設計部
- 学歴:京都大学大学院工学研究科建築学専攻 修了
- 趣味:ハウスメーカー巡り
注文住宅ハウスメーカー選びの決め手ランキング11選
それでは早速ハウスメーカー選びの決め手ランキングを発表します!
- 第1位:営業マンや企業への信頼度
- 第2位:性能
- 第3位:間取りやデザイン
- 第4位:価格
- 第5位:アフターサービス
- 第6位:立地
- 第7位:構法・工法
- 第8位:建築実績
- 第9位:規模や知名度
- 第10位:自由度の高さ
- 第11位:口コミ
家に対するイメージや要望がはっきりしている人は、具体的な理由が決め手となっています。
全面的にプロにおまかせしたい!という人は、担当者や知名度など安心感・信頼感が決め手となるようです。
早速ひとつずつ解説していきますね。
第1位:営業マンや企業への信頼度
ハウスメーカー選びの決め手ランキング第1位は営業マンや企業への信頼度です。
建てた人の4割以上がこの理由をあげるほど、営業マンの対応は決めた理由に大きく影響していました。
建築に関する豊富な知識はもちろん、ローンや税金などのお金の知識やライフステージを見越した提案力も必要です。
顧客に寄り添い不安を解消してくれるような対応力は、この人ならば!と思わせる充分な決め手となります。
営業マンの実力はそのままハウスメーカーの信頼度にも繋がるので、相性のいい営業マンとの出会いは大きなポイントです。
性能の説明がわかりやすいか、質問にきちんと答えてくれるかなど注意してみてください。目線を顧客の位置に合わせ、家づくりの知識がない人へも誠実に対応してくれる人かどうかを見極めましょう。
第2位:性能
ハウスメーカー選びの決め手ランキング第2位は家そのものの性能です。
耐震・耐久・気密・断熱など、安心して長く住むためには高性能な家づくりがマストになります。
住んでからのことも考えるなら効率的な収納や生活動線、遮音や防犯など安全面と使いやすさも重要です。
さらに太陽光発電や蓄電池、Iotや全館空調などでランニングコストでも効果が違ってきます。
快適な生活に不可欠な高性能住宅を提供してくれるハウスメーカーなら、迷った時の決め手となります。
国が決める住宅の品質基準は大体のハウスメーカーならクリアしていますから、基本的な性能は横並びです。決め手は企業努力で差が出る「その性能の最高水準」や「プラスアルファ」の部分なので、あなたのこだわりたい性能を考えてみましょう。
第3位:間取りやデザイン
ハウスメーカー選びの決め手ランキング第3位は間取りやデザインです。
やはり大開口大空間に憧れがあったり、スキップフロアや2階リビングもいいですよね。
キッチンからでも子供を見守れたり、来客動線と生活動線を分ける工夫など住みやすさも追求できます。
毎日いる場所なのできちんと納得したものがいいし、満足したものを建てたい気持ちは当然です。
「性能はそこそこでいいけど内装や外観にこだわりたい!」という人が決め手としていました。
住む人が心地よく過ごすには間取りは重要ですし、気に入ったデザインなら生活を豊かにしてくれます。お気に入りがたくさん詰まったプランを提供してくれたという点を決め手にする人はやはり多いですね。
第4位:価格
ハウスメーカー選びの決め手ランキング第4位は坪単価や建築費用などの価格です。
坪単価を参考にざっくりとハウスメーカーを絞り、その中から決めた人もいます。
予算がある以上価格はシビアに考えたいですが、どうしても建築費用は予算オーバーになりがちです。
予算内でどれだけ希望を叶えてくれるか、必要なオプションの価格が適正かなどで判断しましょう。
標準仕様をチェックしたり、諸経費を含めた総額がいくらかかるかで決めてください。
最終的に「この内容でこの価格なら」と納得できたのが決めた理由というくらい予算管理は難しいです。望めばきりがない家づくり、もりこみ過ぎず要望に優先順位をつけて進めたいですね。
第5位:アフターサービス
ハウスメーカー選びの決め手ランキング第5位はアフターサービスです。
日本の法律では、新築住宅の基本構造部分は10年間の保証が約束されています。
その後の保証はハウスメーカーごとに期間や保証内容が違っているので、その差を決め手とするのはいい着眼点です。
不具合があった時の対応・点検の頻度・無償修理の範囲など、比べてみるのをおすすめします。
メンテナンス費用にもかかわることなので、アフターサービスが充実しているなら充分決め手になりますね。
保証が手厚いハウスメーカーは、それだけ自社の商品に自信があることの裏付けです。将来的な安心安全のためにもぜひ注目してみてください。
第6位:立地
ハウスメーカー選びの決め手ランキング第6位は立地です。
家を建てるには土地探しが必要ですが、気に入った土地が「建築条件付き」の場合があります。
その土地に家を建てる場合、すでにハウスメーカーや建築会社が決まっているということですね。
立地条件が良くハウスメーカーにもこだわらなければ、土地も割安になったりとメリットもあります。
手間も省けて安く買えるから決めた!というケースですので、立地で決めたい人にはお得な情報です。
都市部中心で展開しているハウスメーカーだと、地方によって対応していない場所もあります。遠方に建てる際は事前に調べておきましょう。
第7位:構法・工法
ハウスメーカー選びの決め手ランキング!決めた理由第7位は構法・工法です。
木造や鉄骨などの大枠から始まって、建てる土地や環境によっても構法・工法は重要になってきます。
狭小地・変形地・3階建て・二世帯住宅・災害対策・気候対策などハウスメーカーによって得意分野はそれぞれです。
得意としている工法で建てるのが一番安全ですし間違いがないので、工法を基準に探してみるのもいいですね。
工法としては、木造軸組工法・木造枠組(ツーバイフォー)工法・軽量鉄骨・重量鉄骨・RC造などがあります。建てたい家にピッタリの工法を見つけてください。
第8位:建築実績
ハウスメーカー選びの決め手ランキング第8位は実際の建築実績です。
建築実績が多いということは、それだけで信頼と安全を担保していると言えます。
依頼が多いからこそ実績も積めるので、選ばれる実力があることを実証していることになるからです。
ノウハウやアイデアなどスキルの高さも期待できるし、高い経験値からリスクマネジメントにも長けています。
建築実績でも、例えば「都市部の狭小住宅が多い」「二世帯住宅の施工が増えている」「平屋の棟数が全体の3割以上」など突出した見方もできます。もし条件があるならそれを決め手とするのも方法の一つです。
第9位:規模や知名度
ハウスメーカー選びの決め手ランキング第9位はハウスメーカーの規模や知名度です。
大手ハウスメーカーは建築棟数も多いので、その分データも持っていますし施工力も安定しています。
ニーズに沿えるプランをたくさん揃えていますし、設備のグレードも一流のメーカーが多いです。
それに誰もが知ってるハウスメーカーで建てれば、自慢のわが家として友達に披露できますよ。
ハイブランドのハウスメーカーならステイタスにもなるので、選ぶ決め手も人それぞれですね。
ハウスメーカーの持つ「木のぬくもりを大切にしている」「災害に強い丈夫な家」などのイメージが、そのまま建てた人のこだわりにも通じます。知名度のある企業と共感する部分があれば決め手になりますね。
第10位:自由度の高さ
ハウスメーカー選びの決め手ランキング第10位は設計など自由度の高さです。
せっかくの注文住宅だし、要望をたくさん盛り込んだ家づくりをしたいですよね。
一般的には鉄骨住宅のほうが躯体自体が強靭なので、自由度が高いと言われています。
ただ木造のほうが壁の位置や高さなどの微調整が数センチ単位でできる、というメリットもあり捨てがたいです。
規格通りのものでなくオリジナル感を出したい人は、自由度の高さを決め手として選んでいます。
吹き抜けや1.5階のワークスペースなど間取りが自由にできるのは注文住宅ならではです。どこまで自由にできるのか、ハウスメーカーの提案力を比べてみてください。
関連記事:自由設計ハウスメーカーランキング
第11位:口コミ
ハウスメーカー選びの決め手ランキング第11位は口コミです。
実際に建てた人の口コミはリアルな声としてとても参考になります。
建設中に気づいたことや住んでみての感想などが聞ければ、自分が建てる場合イメージしやすいです。
実際どうやってハウスメーカーを決めたかの口コミもありますし、迷ってる人には現実的になれますよ。
信憑性に欠けるものは論外ですが、決め手の一つとして参考にするならありです。
営業マンが言っていたことを確認したり、今ある情報以外で知りたいことなどがあれば参考になります。ただ鵜呑みにすることはなるべく避けて、あくまで参考程度にしておきましょう。
ハウスメーカー選びで失敗しないポイント5選
決め手を間違えてハウスメーカー選びを失敗した!とならないために、失敗しないポイントを5つあげてみました。
- 価格や値引きだけで判断しない
- モデルハウスや展示場だけで判断しない
- 口コミや知名度だけで判断しない
- 着工後でも仕様変更可能か確認
- 複数社の中で比較
目先の情報はわかりやすいので信じやすいですが、それだけを決め手とするのは危険です。
失敗しないためにどうやって決めたらいいか、参考にしてください。
①価格や値引きだけで判断しない
ハウスメーカー選びで失敗しないポイント1つ目は、価格や値引きだけで判断しないことです。
値引きもキャンペーンも魅力的ですが、だからといって慌ててそれを決め手にすると必ず後悔します。
お得感だけで他社との比較をしなかったり、時間がないからと内容をきちんと確認しないのは危険だからです。
「必要な仕様が入っていなかった」「性能やグレードが下がった」となれば追加料金で割高にもなります。
適正価格かどうかを見極めたり他社でもっといいプランを探すなど、焦らず時間をかけましょう。
②モデルハウスや展示場だけで判断しない
ハウスメーカー選びで失敗しないポイント2つ目は、モデルハウスや展示場だけで判断しないことです。
実際の戸建て平均坪数は約38坪なのに対し、モデルハウスはその倍以上または100坪近いものまで存在します。
間取りの広さや天井の高さに惹かれて決めると、完成したマイホームとのギャップに後悔しかねません。
またモデルハウスはオプションが盛り盛りなものもあり、オーバースペックになりがちです。
不用な設備に予算オーバーになったりランニングコストをかけないよう、冷静に判断してください。
③口コミや知名度だけで判断しない
ハウスメーカー選びで失敗しないポイント3つ目は、口コミや知名度だけで判断しないことです。
いいことも悪いことも参考程度にしておいて、できるだけ自分で確かめるようにしてください。
知名度があっても万能ではありませんし、規格が決まっていて自由度が低いこともあります。
ハウスメーカー側の提案に押されてあなたの要望が叶わないと、希望通りの家づくりが出来ません。
資料を見たり営業マンと話した時に感じた印象を大切に、信頼できるハウスメーカーを自分の目で選びましょう。
④着工後でも仕様変更可能か確認
ハウスメーカー選びで失敗しないポイント4つ目は、着工後でも仕様変更可能かを確認することです。
変更する点や現場の進み具合にもよりますが、どの程度可能かを聞いておくともしもの時に安心ですよね。
スイッチやコンセントの位置・壁紙・照明・収納・窓の高さや大きさなど細かく変更したいところも出てきます。
大きな変更はできなくても、気になることには臨機応変に快く対応してくれるハウスメーカーを選びましょう。
変更可能だったとしても追加料金が発生したり、そのせいで工期が遅れたりとリスクもあります。仕事や学校の予定、予算との兼ね合いも考えながら相談してみてください。
⑤複数社の中で比較
ハウスメーカー選びで失敗しないポイント5つ目は、複数社の中で比較することです。
インスピレーションでよかったとしても、1社だけでなく複数の資料や見積もりを見比べることをおすすめします。
同じ仕様で大幅なコストカットや、もっと必要な設備を他のメーカーで見つけたりと新たな気づきがあるからです。
それに各ハウスメーカーの提案力の違いは見比べてこそ明確になるので、スキルの高さで選択できますよ。
あなたが求める住宅を建てられるのはどこか、じっくり探してみてください。
注文住宅ハウスメーカー選びの決め手ランキングを一級建築士が解説まとめ
今回はハウスメーカー選びの決め手ランキング!決めた理由11選を一級建築士が解説してきました。
ランキングのおさらいを一覧にしました。
- 第1位:営業マンや企業への信頼度
- 第2位:性能
- 第3位:間取りやデザイン
- 第4位:価格
- 第5位:アフターサービス
- 第6位:立地
- 第7位:構法・工法
- 第8位:建築実績
- 第9位:規模や知名度
- 第10位:自由度の高さ
- 第11位:口コミ
ハウスメーカー選びで失敗しないポイントは5つありました。
- 価格や値引きだけで判断しない
- モデルハウスや展示場だけで判断しない
- 口コミや知名度だけで判断しない
- 着工後でも仕様変更可能か確認
- 複数社の中で比較
どうやってハウスメーカーを選んだらいいか、迷ってるあなたの参考になったでしょうか。
何を優先するかで選ぶ基準が変わりますので、なるべく具体的なイメージを持ってください。
毎日楽しく快適に過ごせる家づくりを目指して、相性バッチリのハウスメーカーを見つけてくださいね。
元建設会社の設計部で意匠設計に携わっていた一級建築士。現在は集合住宅や商業施設などの企画・設計を担当する傍ら、ハウスメーカーや建築サイトの記事設計や監修・運営業務も行う。ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)やCASBEE(建築環境総合性能評価システム)といった省エネ基準にも精通しており、専門的な知見から記事を執筆している。