この記事では、中堅ハウスメーカーをランキング形式で紹介します。
誰もが知っている大手ハウスメーカーと違い知名度が低い中堅ハウスメーカーは、大手ではないからこそ施主の細かなニーズを満たしてくれる場合があります。
しかし大手以外のハウスメーカーとなるとどのようなハウスメーカーがあるのか知らない場合が多いのに加え、その技術力等気になるところがありますよね。
- 大手以外の中堅と言われるハウスメーカーが知りたい
- 中堅ハウスメーカーと大手ハウスメーカーとの違いは?
- 中堅ハウスメーカーを選ぶメリットは?
このように、中堅ハウスメーカーと大手との違いについて気になる点も多いのではないでしょうか。
今回は、一級建築士監修のもとおすすめの中堅ハウスメーカーをランキング形式で作成しましたので紹介します。
ちなみに
僕もハウスメーカー巡りは何社もしましたが、全てこちらの「持ち家計画」から申し込みました。
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↓
- 資格:一級建築士
- 仕事:元ゼネコン設計部
- 学歴:京都大学大学院工学研究科建築学専攻 修了
- 趣味:ハウスメーカー巡り
中堅ハウスメーカーランキングを一級建築士が厳選しました【2024年最新】
中堅ハウスメーカーを一級建築士の目線で厳選した結果、ランキング一覧は以下のようになりました。
- 第1位:住友不動産
- 第2位:サンヨーホームズ
- 第3位:ヤマダホームズ
- 第4位:トヨタホーム
- 第5位:クレバリーホーム
- 第6位:アキュラホーム
- 第7位:アイ工務店
- 第8位:ナイス
- 第9位:住宅情報館
- 第10位:ユニバーサルホーム
大手ハウスメーカーと大手以外の中堅ハウスメーカーでは何が違うのでしょうか。
いくつかポイントをあげてみました。
中堅と大手との違い①坪単価
大手と中堅の違いの一つに価格・費用面があります。
坪単価を比較すると
- 大手ハウスメーカーの坪単価:70〜80万円
- 中堅ハウスメーカーの坪単価:40〜60万円
このように大手ハウスメーカーの坪単価は中堅ハウスメーカーに比べ高くなりがちです。
大手の坪単価には、最新技術の研究開発費・広告費・多くの人件費などが入っている一方で、大手以外の中堅ハウスメーカーはコストを抑えた住宅を提供できます。
中堅と大手との違い②得意分野
大手ハウスメーカーはある程度規格が決まっている場合が多いため一般的な家を建てるなら大手がおすすめです。
一方中堅ハウスメーカーは、狭小住宅・傾斜地・変形地などの経験や実績が豊富な場合があり、特に専門的に任せたい分野が決まっている場合はその分野を得意とする中堅ハウスメーカーを選ぶと良いでしょう。
家を建てる場所や条件によってハウスメーカーを大手にするのか大手以外にするかを検討する必要があります。
中堅と大手との違い③対応するエリアや保証
大手ハウスメーカーはほぼ全国での対応が可能ですが、大手以外の中堅だとエリアが限られている場合があります。
中堅でもカバーできているところが多いものの、色々と調べ始める前にその土地で対応しているハウスメーカーかどうかは一番にチェックしてください。
また建てたあとの保証についても、大手は企業体力があるので長く保証期間が設けられています。
その点大手以外は保証期間が短めに設定されていることが多いです。
中堅の場合経営基盤が安定しているかどうかは、メンテナンスも含め建ててからも長く続く付き合いの中でとても重要です。
大手であってもあらゆるリスクがゼロとは言えませんが、大手と中堅それぞれメリットデメリットがあるということです。では今回は中堅ハウスメーカーのランキングをご紹介していきますね。
中堅ハウスメーカーランキング第1位:住友不動産
中堅ハウスメーカーランキング第1位は住友不動産です。
エリア | 全国120箇所以上 |
経営母体・基盤 | 住友グループ |
アフターサポート | 初期保証10年 (10年ずつ延長あり) |
商業施設やタワーマンションなどでは大手ですが、注文住宅では中堅のハウスメーカーです。
高層建築の豊富な経験を活かした注文住宅はデザイン性にも優れ、グッドデザイン賞も数多く受賞しています。
太陽光発電や蓄電システムなどZEH標準の長期優良住宅でもあり、地震や火事にも強いハイスペックな住まいを提供してくれます。
住友不動産はワンストップサービスでの対応なので営業さんがとても優秀です。設計からインテリアのコーディネートまで外部との連絡も含めすべてを行うので、時間のロスやミスも少なくスムーズなやり取りができます。
中堅ハウスメーカーランキング第2位:サンヨーホームズ
中堅ハウスメーカーランキング第2位はサンヨーホームズです。
エリア | 関東・中部・近畿・九州など14拠点 |
経営母体・基盤 | 三洋電機から独立し一部上場 |
アフターサポート | 初期保証30年 |
エコ&セーフティのコンセプトのもと、ZEHを標準仕様とする住宅をつくっている中堅ハウスメーカーです。
外壁やサッシなど高断熱・高気密なものを使用し、全館空調により快適な住まいで生活できます。
太陽光発電や蓄電システムで電力を自給自足し、省エネ性に優れたエコ住宅が大手よりリーズナブルな価格で建てることができます。
地震対策でも、独自の技術によって開発された制震ダンパーは地震の揺れを50%減少させます。さらに耐震構造体GSフレームシステムの採用で高い耐震性と安全性も可能にしました。
中堅ハウスメーカーランキング第3位:ヤマダホームズ
中堅ハウスメーカーランキング第3位はヤマダホームズです。
エリア | 全国 |
経営母体・基盤 | 株式会社ヤマダホールディングス傘下 |
アフターサポート | 初期保証10年 |
コスト重視からハイクラス住宅まで、ラインナップの豊富な中堅ハウスメーカーです。
太陽光発電やオール電化など「スマートハウス」に力を入れていて、室温調節やお風呂のお湯はりなども管理できます。
デザイン性にも優れすべての商品で耐震等級3(最高値)を獲得するなど、大手よりも低価格で高品質な住宅を提供しています。
ヤマダホールディングスならではの商品として、「スーパーフル装備住宅」があります。家具家電がセットになっているプランで、入居したその日からすぐに新生活が始められますよ。
中堅ハウスメーカーランキング第4位:トヨタホーム
中堅ハウスメーカーランキング第4位はトヨタホームです。
エリア | 東北・関東・東海・関西・四国・九州など31都府県 |
経営母体・基盤 | トヨタグループ |
アフターサポート | 初期保証40年 |
工程の85%が工場生産なので、精密で強靭な工業化住宅を提供するハウスメーカーです。
高層ビルにも使われる鉄骨ラーメン構造にトヨタ規格の高強度ボルトなど耐震・耐久に定評があり、すべての商品で耐震等級3のクオリティです。
その強度の高さから、大空間をつくれるなど設計の自由度が高いのも人気の理由となっています。
独自の制震システム「T4システム」は、地震のときの変形度が最大70%減、2階部分の揺れが半減という高性能です。強靭な躯体と合わせて耐震+制震に優れた住宅で安心に住むことができます。
中堅ハウスメーカーランキング第5位:クレバリーホーム
中堅ハウスメーカーランキング第5位はクレバリーホームです。
エリア | 全国 |
経営母体・基盤 | フランチャイズ |
アフターサポート | 初期保証10年 住宅完成保証 |
地元工務店とのフランチャイズ契約で、価格を抑えつつ品質の高い住宅をつくっている中堅ハウスメーカーです。
最大の特徴でもある「外壁タイル」は、耐候性・耐汚性・耐水性・耐傷性に優れていてしかもすべての商品に標準装備。
機能性の高い陶器瓦との組み合わせで、塗替えや補修などのメンテナンス費用を大幅にカットできます。
この外壁タイルは地震にも強く、阪神淡路大震災レベルやその2倍の揺れなど計6回の実験でも損傷はありませんでした。デザイン性も高く経済的でなおかつ耐震性にも優れた外壁です。
中堅ハウスメーカーランキング第6位:アキュラホーム
中堅ハウスメーカーランキング第6位はアキュラホームです。
エリア | 関東・静岡・愛知・岐阜・三重・大阪・京都・兵庫・奈良・広島・岡山・山口 |
経営母体・基盤 | 日本最大のホームビルダー集団「ジャーブネット」を主宰 |
アフターサポート | 初期保証10年 |
家づくりにおける約20,000項目をデータベース化し「高品質とコストダウン」を両立したことで、大手との差別化ができているハウスメーカーです。
狭かったり傾いていたりと特殊な地形や難しい場所などに強みを持っていて、どんどんアイデアを出してくれます。
鉄やコンクリートにも負けないような耐震性と耐久性を高め、職人品質にこだわった家づくりに匠の心で取り組んでいます。
ジャーブネットのスケールメリットを活かした大量一括共同仕入れ・製造工場への直接発注・海外からの直接仕入れなどにより中間マージンをカット。だからこそ有名メーカーの住宅設備も適正価格で提供できるんです。
中堅ハウスメーカーランキング第7位:アイ工務店
中堅ハウスメーカーランキング第7位はアイ工務店です。
エリア | 29都府県に153か所 |
経営母体・基盤 | 非上場。2010年〜2020年までの11年間で売上成長率1位。 |
アフターサポート | 初期保証20年 |
地元密着のネットワークを活かし、土地探しから建てたあとまでサポートする中堅ハウスメーカーです。
「自分の家を建てるように」理想の家づくりにとことん付き合い、1mm単位の自由設計で細やかに対応してくれます。
耐震のための耐力壁や剛床使用、高気密・高断熱なセントラル換気システムの採用など高性能住宅が「適質価格」で実現できますよ。
2010年度から2020年度の11年間でハウスメーカー売上成長率第1位というアイ工務店。子供や主婦目線からの設計、収納や趣味のスペースづくりなど空間をいかすアイデアをたくさん持っているからこそ信頼されるのかもしれませんね。
中堅ハウスメーカーランキング第8位:ナイス
中堅ハウスメーカーランキング第8位はナイスです。
エリア | 全国 |
経営母体・基盤 | 株式会社ヤマダホールディングスが筆頭株主 |
アフターサポート | 初期保証20年 |
もともと木材の流通業者で木のスペシャリストであり、木のよさを活かした家づくりをしている中堅ハウスメーカーです。
ナイスの人気商品「パワーホーム」は耐震性の高いパワービルド工法で建てられた高性能住宅で、しかも大手と比べてかなりコスパがいいのが魅力。
地震だけでなく防災にも意識が高いので、太陽光発電や雨水タンクなど停電・断水などにも備えは充分です。
建築資材の総合商社だからこそ、高品質の木材をより安く仕入れられコスト面で顧客のニーズに答えることができるんです。そのうえで耐震+制震の強靭な住宅を可能にしたのには、確かな知識と経験の多さを感じますね。
中堅ハウスメーカーランキング第9位:住宅情報館
中堅ハウスメーカーランキング第9位は住宅情報館です。
エリア | 関東・愛知・岐阜・静岡・宮城・福島・大阪・奈良 |
経営母体・基盤 | 飯田グループホールディングス傘下 |
アフターサポート | 初期保証10年 |
耐震性能が高く防虫効果もある国産檜を使い、長く住み続けられる住宅をつくっている中堅ハウスメーカーです。
「住まいの総合プロデュース」なので、土地探しからこだわりの自由設計までわがままな希望をカタチにしてくれます。
性能重視が多い大手と違って、インテリアやデザインなども好みに応じて幅広く対応してくれるのでうれしいですよね。
もちろん家そのものの性能も高く、木造でも耐久性・耐火性に強い自信を持っています。フレーミングモノコック構造を採用し、壁倍率5倍の独自開発した耐力壁で耐震等級3が取得可能です。
中堅ハウスメーカーランキング第10位:ユニバーサルホーム
中堅ハウスメーカーランキング第10位はユニバーサルホームです。
エリア | 全国 |
経営母体・基盤 | 飯田グループホールディングスの中核会社である飯田産業が子会社化 |
アフターサポート | 初期保証10年 |
フランチャイズ契約で全国展開している、テレビCMでも知名度のある中堅ハウスメーカーです。
なんといっても「地熱床システム」が人気で、夏はひんやり冬はあたたかいという快適さが選ばれる理由NO.1です。
床と地面の間に砂利を敷き詰めるという大手とは違う特許工法で、光熱費の負担を減らすエコ住宅としても大好評のハウスメーカーです。
地熱床システムは外部からの圧力・振動・騒音などを吸収・分散するので地震の揺れの収束を早める効果があります。砂利を引き詰めることで床下に水などが入り込まず、大きな津波にも強さを発揮したことが証明されています。
中堅ハウスメーカーの気になるQ&A
- 中堅ハウスメーカーの特徴は?
-
中堅ハウスメーカーには以下の特徴があります。
- 特殊な土地でも費用を抑えて家を建てられる
- 住宅性能と費用面のバランスが優れている
- 施主の要望が比較的取り入れやすい
- エリアに合わせた柔軟な家づくりが可能
- 中堅ハウスメーカーの坪単価は?
-
中堅ハウスメーカーの坪単価一覧は以下です。
- 住友不動産:50〜100万円
- サンヨーホームズ:75〜100万円
- ヤマダホームズ:50〜120万円
- トヨタホーム:60〜130万円
- クレバリーホーム:50〜120万円
- アキュラホーム:50〜130万円
- アイ工務店:50〜100万円
- ナイス:55〜80万円
- 住宅情報館:40〜60万
- ユニバーサルホーム:50〜110万円
大手ハウスメーカーの平均坪単価が70万〜であるとの比較すると、中堅ハウスメーカーは費用を抑えての家づくりが可能です。
中堅ハウスメーカーランキングまとめ
今回は中堅ハウスメーカーを一級建築士の目線で厳選したおすすめランキングをご紹介しました。
一覧にまとめたものがこちらです。
- 第1位:住友不動産
- 第2位:サンヨーホームズ
- 第3位:ヤマダホームズ
- 第4位:トヨタホーム
- 第5位:クレバリーホーム
- 第6位:アキュラホーム
- 第7位:アイ工務店
- 第8位:ナイス
- 第9位:住宅情報館
- 第10位:ユニバーサルホーム
中堅ハウスメーカーは大手と違い、知名度が低いのに加え技術面での不安も持たれやすい現状があります。
ローコストでも高性能な住宅を作っている実績もあるなど、アピールポイントも様々でした。
建てにくそうな場所でも柔軟に対応してもらえるのに加え、きめ細かいフォローも中堅だからこそできることもあります。施主の要望を満たしてくれるハウスメーカーに出会えるといいですね。
元建設会社の設計部で意匠設計に携わっていた一級建築士。現在は集合住宅や商業施設などの企画・設計を担当する傍ら、ハウスメーカーや建築サイトの記事設計や監修・運営業務も行う。ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)やCASBEE(建築環境総合性能評価システム)といった省エネ基準にも精通しており、専門的な知見から記事を執筆している。