この記事ではメンテナンス費用が少ないハウスメーカーを、ランキング形式でご紹介します。
家を建てるには土地代や建築費用などが必要ですが、住んでからも点検や修理などメンテナンスが必要です。
「ローンの他に負担が増えるのは心配」という人は多いし、できれば抑えたいですよね。
何にどれくらいかかるのか、どのタイミングでやればいいのかなどがわかれば事前に準備できて安心です。
一般的なメンテナンス費用を部分ごとに一覧にしました。
メンテンナンス箇所 | 耐用年数 | 費用 |
---|---|---|
畳の張り替え(6畳) | 10年 | 3~10万円 |
床の張り替え(6畳) | 15~20年 | 5万円~20万円 |
網戸や障子の張り替え | 5~10年 | 1万円〜2万円 |
壁紙の張り替え | 5~10年 | 30万円~100万円 |
外壁の塗り直しや修復 | 10~20年 | 100万円~200万円 |
屋根の塗装や交換 | 20~40年 | 30万円~150万円 |
水回りの修繕・交換 | 10~20年 | 20万円~50万円 |
シロアリ防除 | 5年 | 15万円~30万円 |
採用している資材によって耐用年数や金額は変わってきますので大体の目安です。
もちろん必要がなければ無理にメンテナンスの必要はなく、ハウスメーカーのアフターサポートサービスなどでその都度対応していきましょう。
ただ複数のメンテナンス時期が重なった場合、かなりの出費が予想されます。
そこで今回は、一級建築士メンテナンスが少ないハウスメーカーを5社厳選しましたので紹介します。
メンテナンス費用を抑えるためのポイントも解説しますので、最後まで読んでくださいね。
ちなみに
僕もハウスメーカー巡りは何社もしましたが、全てこちらの「持ち家計画」から申し込みました。
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実際に目で見るとかなり家づくりのイメージが湧くので、せっかくならお土産(Amazonチケット)が貰える一石二鳥なハウスメーカー巡りを楽しんでください!
↓
- 資格:一級建築士
- 仕事:元ゼネコン設計部
- 学歴:京都大学大学院工学研究科建築学専攻 修了
- 趣味:ハウスメーカー巡り
ハウスメーカーのメンテナンス費用ランキング!メンテナンスが少ないハウスメーカー5選を一級建築士が解説
それでは早速ハウスメーカーのメンテナンス費用ランキングをご紹介します。
メンテナンスが少ないハウスメーカー5選はこのようになりました。
メンテナンスが少なくて済む資材を採用したり、アフターサポートが充実しているハウスメーカーです。
ひとつずつ詳しく解説していきますね。
①セキスイハイム
メンテナンスが少ないハウスメーカーランキング第1位は、セキスイハイムです。
ポイント | 内容 |
---|---|
使用している資材 | 磁器タイル外壁 |
メンテナンス性 | 外観を保ち塗装頻度を減らす |
補償 | 各5年ごとの定期診断を60年間無償 |
地球環境大賞・グッドデザイン賞・省エネ大賞など、環境への取り組み方や意識の高さが評価されたハウスメーカーです。
水に強く汚れもつきにくい磁器タイルの外壁は、高耐久性で無塗装なのでメンテナンス性が高く費用も抑えられます。
耐食性能に優れたステンレス製の屋根やアルミ素材の庇など、徹底してメンテナンスの手間を省いた家づくりです。
しかも鉄骨住宅なのでシロアリの心配がなく、耐久性能140年以上というメッキを施した鉄骨で錆対策も万全!
セキスイハイムは徹底したこだわりでメンテナンス費用を抑え、長持ちする家を提供するハウスメーカーです。
②パナソニックホームズ
メンテナンスが少ないハウスメーカーランキング第2位は、パナソニックホームズです。
ポイント | 内容 |
---|---|
使用している資材 | 光触媒の外壁タイル「キラテック」 |
メンテナンス性 | セルフクリーニングで60年耐用 |
補償 | 初期補償35年60年まで延長可能 |
建てた人の9割が採用すると言われる大人気の外壁「キラテック」は、メンテナンス性にとても優れた素材です。
紫外線が当たることで汚れを分解除去し、さらに雨で洗い流すというセルフクリーニング機能を持っています。
しかも「塗り直し不要・目地のやり直しも不要」で、紫外線による退色にも60年間耐用可能の優れものなんです。
屋根はオプションで瓦を選択できますし、鉄骨住宅なのでシロアリの心配もありません。
パナソニックホームズはハイクオリティな外壁を代表とした、徹底的に効率的な家を提供するハウスメーカーです。
③積水ハウス
メンテナンスが少ないハウスメーカーランキング第3位は、積水ハウスです。
ポイント | 内容 |
---|---|
使用している資材 | 鉄骨住宅の外壁「ダインコンクリート」 |
メンテナンス性 | メンテナンス性と高級感を両立 |
補償 | 初期補償30年・永年補償 |
累計建築戸数世界一を誇る積水ハウスは、その企業力を活かした研究による高性能のオリジナル外壁が特徴です。
鉄骨住宅専用の外壁「ダインコンクリート」は、その強度と耐久性に加え高級感があってとても人気があります。
しかも30年に一度のメンテナンスは通常の約2倍の長持ち、これだけで100万円以上費用を抑えることができますよ!
ちなみに木造住宅専用の外壁「ベルバーン」も陶板外壁で塗り替え不要なので、メンテナンスが少ない外壁です。
一体基礎・土間コンクリートでシロアリ対策も施され、鉄骨には3重の防錆塗装で完全防御しています。
積水ハウスは鉄骨木造両方とも、メンテナンスが少ないハウスメーカーです。
④ヘーベルハウス
メンテナンスが少ないハウスメーカーランキング第4位は、ヘーベルハウスです。
ポイント | 内容 |
---|---|
使用している資材 | ALCコンクリート(ヘーベル板) |
メンテナンス性 | 経年劣化の少ないヘーベル板を使用 |
補償 | 初期補償30年60年間無料点検システム |
代名詞とも言えるヘーベル板(ALCコンクリート)がそもそも高性能で、耐熱・遮音・吸湿性にも優れしかも軽い素材です。
このヘーベル版を外壁にも床にも採用することで、耐用年数60年以上という高性能住宅を提供しています。
フラットな屋根の場合はシート防水システムで30年耐用、オプションで瓦に変更可能です。
嬉しい特徴として、キッチンや浴室の水回り・給湯・電気設備などにも10年補償がついています。
ヘーベル版をふんだんに使うことで劣化を防ぎ、メンテンナンス費用を抑えた家を建てられるのがヘーベルハウスです。
⑤一条工務店
メンテナンスが少ないハウスメーカーランキング第5位は、一条工務店です。
ポイント | 内容 |
---|---|
使用している資材 | 外壁「ハイドロテクトタイル」 |
メンテナンス性 | メンテナンスフリーを目指すセルフクリーニング |
補償 | 初期補償30年 |
「家は、性能」を掲げる一条工務店は、メンテンナンスも追求している木造住宅のハウスメーカーです。
TOTO開発の光触媒技術が施されたハイドロテクトタイルは塗り直し不要、セルフクリーニングで美しさも長持ちします。
さらに屋根一体型太陽光パネルを採用すると、屋根全体が太陽光パネルなので屋根までもが塗り直し不要です。
メンテナンス費用を節約すると同時に無駄なく発電もできるので、高性能で高品質ですよね。
床下と1階ほぼ全体やバルコニーなど防蟻処理にもとことんこだわり、性能を追求したハウスメーカーです。
メンテナンス費用を抑える5つのポイント
メンテナンス費用を抑えるには、ハウスメーカー選びの他にもポイントがあります。
- メンテナンス費用がかからない素材を選ぶ
- 修理修復しやすいものを使用する
- まとめて修繕する
- 定期的に家をチェックする
- 早いうちに対処する
修繕費を押さえるちょっとしたコツですが、これだけでも金額に大きく差が出てきます。
自分でできることはこまめにやっておく方が、後々被害を大きくしないための秘訣です。ぜひ実践してみてください。
①メンテナンス費用がかからない素材を選ぶ
メンテナンス費用を抑えるポイント1つ目は、メンテナンス費用がかからない素材を選ぶことです。
耐久性に優れたものを最初から採用すれば、住んでからもメンテナンスが少なくて済みます。
特に屋根や外壁などは費用がかかる部分ですが、おすすめの素材をあげてみました。
- 屋根・・・陶器瓦、ガルバリウム鋼板
- 外壁・・・タイル・金属系サイディング・ALC
陶器瓦やタイルは「重い」というデメリットはあるものの、メンテナンス性が高く外観をきれいに保てます。
他にもフッ素樹脂塗料を使用したり、軒自体を長く伸ばして外壁を守る方法もおすすめです。
家のつくりそのものをシンプルにすることで、気密性も上がり長持ちするのでメンテナンスは少なくて済みます。
②修理修復しやすいものを使用する
メンテナンス費用を抑えるポイント2つ目は、修理修復しやすいものを使用することです。
特殊なものや個別に取り寄せたものなどを使うと、簡単に交換したり修理したりできません。
大掛かりな設備のメンテナンスだと、できる業者が限られたり壁を壊したりと割高になってしまいます。
また不要な設備を入れないこともメンテナンス費用を抑えることに繋がります。
本当に必要な設備かどうか検討し、点検やフィルター交換などのメンテナンスも加味して決めてください。
③まとめて修繕する
メンテナンス費用を抑えるポイント3つ目は、まとめて修繕することです。
屋根や外壁などを修繕する際、家のまわりに足場を築きます。
もし屋根と外壁を一度にメンテナンスできたら、足場を組むのも一度で済みますよね。
これだけでも20万円以上の節約になりますから、メンテナンス周期を合わせるのはとても効果的なんです。
屋根材や外壁を選ぶ時には、このポイントを押さえてみてください。
④定期的に家をチェックする
メンテナンス費用を抑えるポイント4つ目は、定期的に家をチェックすることです。
湿度によるカビや乾燥によるひび割れ、汚れや破損など家の中も外もチェックしてください。
水回りの漏れや雨による漏水、設備の異常がないかも注意して見てみましょう。
定期的にチェックすることで早期発見できるし、簡単なものなら自分で直せばメンテンナンス費用も節約できます。
修繕に時間がかかるものでも早く見つければ早く修繕依頼ができ、ひどくならずに済みますよ。
⑤早いうちに対処する
メンテナンス費用を抑えるポイント5つ目は、早いうちに対処することです。
メンテナンスが必要だと判断したら、後回しにせずに修理を依頼してください。
状態を悪化させてからではメンテナンス費用も時間もかかり、不便な期間も長くなるので効率的ではありません。
またプロによる定期点検は、ほとんどのハウスメーカーでアフターサービスに含まれています。
自分では見えない部分で修繕箇所が見つかった場合も、早めに対処して被害を最小限で食い止めましょう。
ハウスメーカーのメンテナンス費用ランキング!メンテナンスが少ないハウスメーカーまとめ
今回はメンテナンスが少ないハウスメーカーをランキング形式でご紹介してきました。
メンテナンス費用が少ないハウスメーカーランキングは以下のとおりです。
- セキスイハイム
- パナソニックホームズ
- 積水ハウス
- ヘーベルハウス
- 一条工務店
さらにメンテナンス費用を押さえるためのポイントは5つご紹介しました。
- メンテナンス費用がかからない素材を選ぶ
- 修理修復しやすいものを使用する
- まとめて修繕する
- 定期的に家をチェックする
- 早いうちに対処する
メンテナンス費用を少なくする方法は、ハウスメーカーごとに特徴が違います。
初期投資としてメンテナンスが少ない資材を選べば、家自体の性能を落とさず費用を押さえることが可能です。
大切な我が家ですから、費用は抑えつつできるだけ長く住めるようしっかり管理してくださいね。
元建設会社の設計部で意匠設計に携わっていた一級建築士。現在は集合住宅や商業施設などの企画・設計を担当する傍ら、ハウスメーカーや建築サイトの記事設計や監修・運営業務も行う。ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)やCASBEE(建築環境総合性能評価システム)といった省エネ基準にも精通しており、専門的な知見から記事を執筆している。