この記事では、建ててはいけないハウスメーカーの特徴11選をご紹介します。
希望通りの家を建てるために重要なのは、どこのハウスメーカーを選ぶかです。
「でもハウスメーカーってたくさんあって口コミとかも気になるし、決められなくて迷ってしまう・・・」
そんな方のために建築のプロである一級建築士の私が、選ぶポイントを「建ててはいけないハウスメーカー」に絞って解説します。
後悔や失敗を避けるために、この記事を参考にその特徴をつかんでください。
建ててはいけないハウスメーカーを選ばないためにできることもお教えしますので、最後まで読んでくださいね。
家づくりは迷ったり悩んだりすることが多いですが、それが楽しくもあります。不安なくマイホームを建てるためにも、最適なハウスメーカーを選びましょう!
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- 資格:一級建築士
- 仕事:元ゼネコン設計部
- 学歴:京都大学大学院工学研究科建築学専攻 修了
- 趣味:ハウスメーカー巡り
建ててはいけないハウスメーカーの特徴11選【建築のプロ一級建築士監修】
それでは、建ててはいけないハウスメーカーの特徴11選を発表します。
- 経営状況が不安定
- クレームが多く評判が悪い
- 公式サイトに住宅性能や特徴の説明が少ない
- アフターサービスが不十分
- 施工実績が少ない
- 価格が安すぎる
- 建て売り主体の販売形態
- 下請け業者や現場の態度など環境が悪い
- 離職する従業員が多い
- 営業担当者と信頼関係が築けない
- 身内や友人とつながりがある
家は土地選びから始まり実際建てて住み始め、補償やメンテナンスなど建ててからも長いお付き合いが続きます。
最初に失敗してしまうとずっと後悔してしまいますので、そうならないためにしっかりチェックしましょう!
①経営状況が不安定
建ててはいけないハウスメーカーの特徴1つ目は、経営状況が不安定なことです。
なぜか請求を急いだり早く契約させようと迫るようなハウスメーカーは、経営状態を調べてみましょう。
経営不振に陥っていたとしたら、施工中や一部支払った段階の契約途中に倒産されてしまいます。
自転車操業的な急激なエリア拡大や株価の動向は要注意なので、信頼できる会社かどうか見極めてください。
支払った費用が戻らなかったりアフターサポートが受けられなくなったり、受けるダメージはかなり大きいです。会社四季報などで業績や利益などの情報を確認することをおすすめします。
②クレームが多く評判が悪い
建ててはいけないハウスメーカーの特徴2つ目は、クレームが多く評判が悪いことです。
営業や設計の担当者へのクレーム、施工そのものの悪い評判など口コミもいろいろあります。
修理やメンテナンスなどアフターサポートのまずさに対してもよく聞かれる苦情です。
実際建てた人の口コミや展示場に行った体験談などを参考に、トラブルの多いハウスメーカーは避けましょう。
③公式サイトに住宅性能や特徴の説明が少ない
建ててはいけないハウスメーカーの特徴3つ目は、公式サイトに住宅性能や特徴の説明が少ないことです。
壁材や断熱材の性能、耐震性や断熱性など自社のアピールポイントは公式サイトに載っています。
その記載が少ないというのは自信がないともとれますし、価格やデザインばかりに力を入れているのかもしれません。
見た目や内装ももちろん大事ですが、住み心地の良さは家の基本性能が大きく左右します。
実際住む人が知りたい情報を公開しているかどうか、サイトを丁寧に読んでみてくださいね。
④アフターサービスが不十分
建ててはいけないハウスメーカーの特徴4つ目は、アフターサービスが不十分なことです。
家は使いながら住み続けるものなので、建てたあとのメンテナンスは定期的に必要になります。
保証期間はどのくらいか、費用はどのケースだと発生するのかなどハウスメーカーによって様々です。
そのサポートが不十分だと、問題が発生したときに対応してもらえない可能性があるので注意してください。
「点検サービスではどこまでが無償なのか」「長期保証は構造躯体のほか防水や防蟻はどうなのか」など保証内容を確認しておきましょう。
⑤施工実績が少ない
建ててはいけないハウスメーカーの特徴5つ目は、施工実績が少ないことです。
経験値そのものが他社と比べて不足しているので、蓄積されたデータが少なく対応できる範囲も限られてしまいます。
また同じハウスメーカーの中でもオプションによって施工実績が少ない場合もあります。
「屋上を使えるようにしたい」「2階リビングがいい」などの提案は大体のメーカーではできます。
でもそのサービス自体の施工実績が少ないと、雨漏りや生活動線の複雑化など困ったことになってしまうのです。
あなたが希望する構造や間取りが可能かどうかは、ハウスメーカーの施工精度の高さによります。ノウハウをきちんと持っているところのほうが安心ですよね。
⑥価格が安すぎる
建ててはいけないハウスメーカーの特徴6つ目は、価格が安すぎることです。
ローコストは魅力がありますが、安すぎる場合はその理由に注意してください。
耐震・耐久・遮音・断熱など必要な性能や設備が劣ってしまったり、壁紙や床材など選択肢が少ないこともあります。
建材そのもののグレードを下げている場合や、人件費削減により労働環境が良くないこともないとは言えません。
後で欠陥が見つかったりしないよう、ハウスメーカー選びは費用面でも慎重にしましょう。
⑦建て売り主体の販売形態
建ててはいけないハウスメーカーの特徴7つ目は、建て売り主体の販売形態をしているハウスメーカーです。
建て売り主体だと仕様が一律な家の施工が多く、顧客への納期も決まっていないのでなかなかスキルアップできません。
細かい要望への対応力や技術力が低かったり、対応できても外注扱いになったりします。
追加工事として対応してもらう場合はその分の費用も発生します。ハウスメーカーがどこまでできるのかをしっかり見極めましょう。
⑧下請け業者や現場の態度など環境が悪い
建ててはいけないハウスメーカーの特徴8つ目は、下請け業者や現場の態度など環境が悪いことです。
職人さんの働く姿勢や態度がいい加減だと、土や建材からの道路の汚れや騒音などご近所トラブルも招きかねません。
建てているときに悪い印象を与えてしまうと、あなたが住んでからの近所付き合いにも影響が出ます。
家づくりに対する意識の問題でもありますので、誠実な人にお願いしたいですよね。
可能なら施工中に現場を見学してみることをおすすめします。きちんと管理されているかどうか確認することができますよ。
⑨離職する従業員が多い
建ててはいけないハウスメーカーの特徴9つ目は、離職する従業員が多いことです。
単純に労働環境が良くないことも予測できますが、それが顧客へのホスピタリティにも影響してきます。
モチベーションが低い社員ばかりでは、顧客に寄り添った家づくりをしてくれるとは思えません。
それに離職率が高いと、途中で担当者がかわったり引き継ぎがうまくいかずトラブルになるケースもあります。
余分な時間や費用もかかりストレスも増えるので、できれば事前に調べておきましょう。
ハウスメーカーの離職率は「就職四季報」や「帝国データバンク」などの情報が参考になりますよ。
⑩営業担当者と信頼関係が築けない
建ててはいけないハウスメーカーの特徴10こ目は、営業担当者と信頼関係が築けないことです。
例えばこんな営業担当者は要注意です。
- 要望や質問にすぐに答えてくれない
- キャンペーンなどを理由に不安を煽るような営業で契約を迫る
- 他社の悪口を言う
- 担当者が頻繁にかわる
- 説明などに不明瞭な点が多い
- やる気アピールだけで根拠がない
対応力や提案力が低い営業担当者だと、ストレスや不安ばかりが増えて信頼関係は築けません。
各部署との情報や意識の共有は営業担当者にかかっています!
しっかりチェックしてください。
⑪身内や友人とつながりがある
建ててはいけないハウスメーカーの特徴11こ目は、身内や友人とつながりがあることです。
身内や信頼できる人からの紹介なら、一見安心できていいように思いますよね。
でも実際話しているうちに意見が合わなかったりした場合、関係が気まずくなりませんか?
気を使ってやりにくくなったり紹介した人の手前遠慮して妥協しては、希望通りの家づくりができません。
はっきり意見を言うのが苦手な人や人間関係を気にしてしまう人は、無関係のハウスメーカーを探しましょう。
建ててはいけないハウスメーカーを選ばないためにできること5選
それでは建ててはいけないハウスメーカーを選ばないためにはどうしたらいいのでしょうか。
後悔しないために自分でできることを5つあげてみました。
- 複数のメーカーで比較する
- 費用は総額で比較する
- すぐに契約しない
- 知名度だけでなく営業担当を見る
- 知識を身につける
よくあることや知らずにやってしまいがちなことなので、契約前に必ずチェックしてほしい5つです。
早速解説していきます。
①複数のハウスメーカーで比較する
建ててはいけないハウスメーカーを選ばないためにできること1つ目は、複数のハウスメーカーで比較することです。
まずは構造や間取り、デザインなどの希望を叶えてくれそうなハウスメーカーを数社選びます。
その中から最低でも2〜3社、それぞれの特徴・性能・費用・アフターサービスなどをじっくり比べてみましょう。
比較することでそれぞれの特徴がわかるのに加え、家を建てる上で妥協できる点できない点も見えてきます。
比べながら家族で話し合えば、家づくりの新しいアイデアや提案が浮かぶかもしれませんよ!
- 金額が妥当かどうか判断できる
- 他社にはない名目で計上されている項目を見つけられる(別料金とか)
- 各社の提案力を比較できる
- 自分の希望がよりクリアになる
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②費用は総額で比較する
建ててはいけないハウスメーカーを選ばないためにできること2つ目は、費用は総額で比較することです。
メーカーに聞けば坪単価は教えてくれますが、総額いくらになるかは予想が難しいですよね。
そこで注文住宅を建てる場合どのような費用がかかるか、一部ですが項目をまとめてみました。
- 土地購入費用
- 建築費用(本体工事費・別途工事費)
- 仲介手数料
- 各種申請費用や登記に関する手数料
- 印紙代や不動産取得税など税金各種
- 保険料
- 地鎮祭や上棟式の費用やご祝儀
- 家具家電の購入費
- 引越代など
別途工事費には、外構(庭)工事・エアコン設置費・配管工事・地盤調査費などがあります。
なかにはその場で現金支払いというものもありますが、建築費用以外でも諸経費はかなりかかります。
坪単価の定義も各メーカーで違いますし、正確な比較は難しいです。
諸経費は物件価格の1割程度が相場なので、仮に4,500万円の物件なら総額は約5,000万円の予想になります。
③すぐに契約しない
建ててはいけないハウスメーカーを選ばないためにできること3つ目は、すぐに契約しないことです。
「ちょうどキャンペーン中」「今だけの特別割引」などと聞くと逃すのがもったいなくなって焦りますよね。
ほんとに決めようと思っていたタイミングならいいですが、まだ検討中なら急ぐ必要はありませんよ。
家の性能や間取り、現在の金利の状況や資金繰りなど焦ってはいけないことがたくさんあります。
後々影響が出ることが多いので、勢いで決めずベストタイミングを待ちましょう。
たくさんの展示場を見て回るのは、情報を集めるためにもおすすめです。一生に一度の大きな買い物なので急かされても焦らず、じっくり決めましょう。
ちなみに
僕もハウスメーカー巡りは何社もしましたが、全てこちらの「持ち家計画」から申し込みました。
来場した分だけ5000円分のAmazonチケットがもらえるので、気になるハウスメーカーはここから全て回りましたよ。
実際に目で見るとかなり家づくりのイメージが湧くので、せっかくならお土産(Amazonチケット)が貰える一石二鳥なハウスメーカー巡りを楽しんでください!
↓
④知名度だけでなく営業担当を見る
建ててはいけないハウスメーカーを選ばないためにできること4つ目は、知名度だけでなく営業担当を見ることです。
大手ハウスメーカーなら実績もあり安心かもしれませんが、家は住んでからのほうが長いのです。
何かあったときに相談したり質問したりするには、最初の窓口となる営業担当者との信頼関係が必要になります。
不安やストレスを与えるような営業トークをする担当者では、そのハウスメーカーとも長いお付き合いができません。
熱意だけでもハッタリだけでも任せられませんので、こちらからの提案に対する担当者の話をしっかり聞いてみましょう。
⑤知識を身につける
建ててはいけないハウスメーカーを選ばないためにできること5つ目は、知識を身につけることです。
災害に強い家がいいなら、建材や耐震性能の知識があったほうが具体的に提案できます。
太陽光発電や省エネに興味があれば、蓄電やスマートハウスについても相談したくなりますよね。
ハウスメーカーに任せっきりにすると、「思ってたのと違うな」と後悔するかもしれません。
こんな家に住みたいというイメージを具体的に持って勉強してみると、家づくりがもっと楽しくなりますよ。
建ててはいけないハウスメーカーの特徴11選まとめ
今回は建ててはいけないハウスメーカーの特徴11選と、後悔しないためにできることを5つご紹介しました。
建ててはいけないハウスメーカーの特徴11選をおさらいしましょう。
- 経営状況が不安定
- クレームが多く評判が悪い
- 公式サイトに住宅性能や特徴の説明が少ない
- アフターサービスが不十分
- 施工実績が少ない
- 価格が安すぎる
- 建て売り主体の販売形態
- 下請け業者や現場の態度など環境が悪い
- 離職する従業員が多い
- 営業担当者と信頼関係が築けない
- 身内や友人とつながりがある
さらに建ててはいけないハウスメーカーを選ばないためにできることとしては5つありました。
- 複数のメーカーで比較する
- 費用は総額で比較する
- すぐに契約しない
- 知名度だけでなく営業担当を見る
- 知識を身につける
マイホームは高い買い物ですから不安や迷いがあって当然です。
建ててはいけないハウスメーカーの特徴を知るだけでも、選択肢を少し減らすことが出来ます。
理想の住まいを提供してくれるハウスメーカーは、時間をかけてじっくり選んでください。
ずっとお付き合いできるハウスメーカーを見つけて、一緒に家づくりを楽しんでくださいね。
元建設会社の設計部で意匠設計に携わっていた一級建築士。現在は集合住宅や商業施設などの企画・設計を担当する傍ら、ハウスメーカーや建築サイトの記事設計や監修・運営業務も行う。ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)やCASBEE(建築環境総合性能評価システム)といった省エネ基準にも精通しており、専門的な知見から記事を執筆している。